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JTCOメルマガ『風物使』

2016年07月11日 配信
「風鈴の音に暑気鎮む」~ 季節の使い・JTCO『風物使』小暑号

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  「風鈴の音に暑気鎮む」~ 季節の使い・JTCO『風物使』小暑号
    vol.95 2016年7月11日発行(旧暦 6月8日・水無月)

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拝啓
大雨と渇水のニュースが交錯しする今日この頃、皆さまいかがお過ごしでしょ
うか。天候のように人の叡智が及ばないときには、備えをしながら水神様の御
心が鎮まるのを祈るしかないのかもしれませんね。


+‥‥+ 2016年小暑号 目次 +‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+

 ・今号のテーマ………   【生活】音で涼しく:「風鈴」
 ・季節の行事…………   湯涌温泉氷室開き [愛媛県宇和島市]
 ・和遊苑 おすすめの一品 【東京切子】コンパクトミラー
 ・JTCOからのお知らせ   歌舞伎座に高知和雑貨「ほにや」登場!
 ・編集後記

,:* 今 号 の テ ー マ ━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥…

【生活】音で涼しく:「風鈴」

「売り声もなくて買い手の数あるは、音にしられる風鈴の徳」
(江戸時代の狂歌)

今年も、肌に湿気が張り付くような日本の夏が到来しました。人の集まるオフ
ィスや商業施設、交通機関では冷房は大変ありがたいものですが、省エネ・健
康志向で、ご自宅ではできるだけ冷房に頼らない生活をお望みの方も多いので
はないでしょうか。

近年ではすだれやよしず、打ち水の冷却効果が見直されていますが、やはり夏
に忘れてはならないのが風鈴です。軒先から聞こえてくる、「ちりーん♪」と
いう澄んだ音は、涼やかなせせらぎのように心を落ち着かせ、真夏の暑気の中
でひと時の安らぎを与えてくれます。

涼感の演出に欠かせない風鈴も、実は夏の風物詩として定着するようになった
のは江戸後期以降なのだそうです。それ以前には、風鈴はどのような位置づけ
だったのでしょうか。

風鈴の起源は中国の「占風鐸(せんふうたく)」と呼ばれる占いの道具で、唐
代に岐の王が竹林の東西南北に玉片を懸け、玉が風に揺れて触れ合ったときの
音色や風向きで吉凶を占いました。今でも日本のお寺に行きますと、軒下の四
隅に青銅製の釣鐘が下がっているのを見ることができますが、これは「風鐸
(ふうたく)」と呼ばれる鈴で、風が吹くとガランガランと鈍い音がします。
これには厄除けの意味があり、この音が聞こえている範囲では災いが起こらな
いとされています。これが風鈴の原型なのです。※1), 2)

考えてみると、神社仏閣にはお参りをする前にガラガラと鳴らす鈴、神職が御
祓いで振る鈴、お寺で突く鐘、お守りについた鈴、仏事で鳴らす御鈴・・・な
ど、さまざまな鈴や鐘がありますね。古来、鈴は獣よけとして自分の身や田畑
を守るために使われてきたもので、縄文時代の遺跡からも土鈴が見つかってい
ます※1)。当時の用途は不明ですが、自分の身や大切な食料を守るために実用
的に使われていた鈴が、災いを避けるものとして呪術的に用いられるようにな
ったことは想像に難くありません。

平安時代後期から鎌倉時代初期の僧、法然の生涯を記録した国宝『法然上人行
状絵図』には、「風鈴(ふうれい)」という語が初出します。また絵の中にも
銅製の風鈴が軒に下がっているところが描かれているそうです※1), 2)。以降、
時代が下るとともに、邪気払いの用具だった風鈴が、次第に暑気払いの用具と
して変化していきます。

記録によれば、ガラス製の風鈴が作られたのが17世紀半ばごろで、当初はガラ
スの製造技術が確立していなかったため、非常に高価だったようです※2)。そ
の後、オランダから無色透明ガラスの製造方法が伝わり、国内でも研究が進ん
だことで、19世紀中ごろには江戸でもガラス加工が盛んになり、江戸末期には
吹きガラスの風鈴が流行するようになりました※1)。

冒頭の狂歌は、江戸時代の風鈴売りの様子を詠んだものです。江戸時代の物売
りは、それぞれ独特の掛け声で客寄せをしたのですが、風鈴はその音だけでた
くさんの買い手がついたということです。ガラス製で目にも涼しく、風に吹か
れて心地よい音色を奏でる風鈴が、夏の風物詩としていかに人気があったかと
いうことがわかります。

また、江戸時代には今にも伝わる「親ばかちゃんりん」という言葉が生まれま
した。あまり知られていませんが、この言葉は「親ばかちゃんりん、そば屋の
風鈴」と続きます。江戸時代の風俗や事物を記録した『守貞謾稿』という百科
事典には、そば屋の屋台に風鈴がぶら下がっているのが確認できます。これは、
「風鈴そば」といって、当時ありふれていた「夜鷹そば」と呼ばれる屋台と一
線を画するために、薬味に凝り、清潔感を売り物にして生まれた屋台でした。
これらの屋台は、一年中風鈴をぶら下げて営業していたために、季節外れで場
違いな様子を、的外れの親の愛情に掛けてこんな言葉が生まれたのでした。こ
れにも、江戸の町に風鈴が夏の風物詩としてすっかり定着していたことがよく
現れていますね※3),4)。

実際に、体感温度や体温が風鈴の音で下がったという実験結果もある風鈴※5)。
科学技術が発達して昔より生活は楽になったはずなのに、なぜか心身にゆとり
が持てない昨今、風鈴の音に心を鎮めて、少しでも涼しい夏を過ごしたいもの
です。

【参考サイト】(2016年7月9日参照)
1) Wikipedia, 「風鈴」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A2%A8%E9%88%B4
2) (有)篠原風鈴本舗, 「江戸風鈴の歴史」
http://www.edofurin.com/history2.htm
3) “そばの豆辞典”, ふうりんそば【風鈴蕎麦】
http://jiten.kurumaya-soba.com/furinsoba.htm
4) 日穀製粉株式会社, 「親ばかちゃんりん、そば屋の風鈴」
http://www.nikkoku.co.jp/entertainment/sobajiten/034.php
5) 日本テレビ, 「夏を涼しく (秘)エコ作戦」
http://www.ntv.co.jp/megaten/library/date/12/06/0609.html


,:* 季 節 の 行 事 ━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥……

うわじま牛鬼まつり
[愛媛県宇和島市](7月22~24日)

四国有数の夏祭りのひとつ、うわじま牛鬼まつり。「牛鬼(うしおに)」とは
全長5~6メートルの山車のことで、鬼のような顔に長い首、赤い布やシュロで
覆われた牛の胴体、剣にも似た尻尾を持っています。数十人の若者に担ぎあげ
られ、子どもたちが吹き鳴らすブーブーという「ブーヤレ」(竹ぼら)の音を
従えて、長い首を打ち振りながら練り歩き、家ごとに首を突っ込んでは悪魔払
いをします。

祭りは3日間におよび、牛鬼が市内を練り歩くパレードをはじめ、伝統の宇和
島おどりに花火大会など、イベントが盛りだくさん。また、宇和島市の和霊神
社で毎年7月23~24日に行われる夏祭り、和霊大祭も同時に行われます。

さらに今年は、50周年記念にあたり、記念イベントととして仙台すずめ踊りや
50周年記念花火も行われます。

熱気あふれる様々なイベントで、まちも人々の心も熱くなるに違いありません。

※うわじま牛鬼まつり実行委員会 公式サイトより引用
http://ushioni.gaina.ne.jp/


,:* 和遊苑 おすすめの一品 ━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥

【東京切子】コンパクトミラー

http://wayouen.jp/?mode=cate&cbid=1896271&csid=0

7月に入り、30℃を超える日がだんだんと増えてきました。お天気が良いのは
嬉しいですが、外出するのも少し億劫になることはありますよね。人は触覚か
ら暑さや寒さを感じるのはもちろんですが、実は視覚からも感じ取っているよ
うです。そこでおススメなのが【東京切子】。透明感とひんやりとした質感で、
見た目も手触りも涼感を誘います。

小さすぎず大きすぎずに手に収まるコンパクトミラーは、開くと両面がミラー
になっており、ちょっとしたお化粧直しにも大変使いやすくなっております。

伝統技術が創り出す美しい輝きと上品なデザインは、普段のお出かけにもパー
ティーシーンにも女性らしさを演出してくれることでしょう。暑さ本番となる
これからの日常の中に、光きらめく切り子の小物を取り入れてみてはいかがで
しょうか。

涼感特集開催中!詳しくはオンラインショップで↓↓
http://wayouen.jp/


,:* JTCOからのお知らせ ━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥……

銀座・歌舞伎座に高知の和雑貨「ほにや」が出店中!

銀座・歌舞伎座B2F・木挽町広場に、7月は高知で支持を得ている「ほにや」
の和雑貨が登場しています。気軽に身に着けられるファッション雑貨から、
リーズナブルな小物、人気のお菓子まで、豊富なアイテムを取り揃えてお
待ちしております。

華やかなデザインは見ているだけで心が浮き立ちます。お手頃価格ながら、
全て日本製。ギフトにもぴったりです。ぜひお立ち寄りください!


最新情報はFacebookで!
https://www.facebook.com/551623044897998/



,:* 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥……

『風物使』第95号(2016年小暑号)を最後までお読みくださったみなさま、
誠にありがとうございました。

今回の記事に出てきた「風鈴そば」は、幕末から明治期にかけて日本の風俗
を記録した西洋人のスケッチや写真にも残っていて、明治中期でもなお、散
切り頭の男性が風鈴をぶら下げた屋台でそばを売る様子を確認することがで
きます。

川べりで「ちりーん♪」という風鈴の音に耳を傾けながら、冷たいおそばを
すするなんて、何という贅沢。期間限定でも復活させてほしいと思うのは私
だけではないと思いますがいかがでしょうか?


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【季節の使い・JTCO『風物使』】

発 行 日:月2回発行(二十四節気ごと)
発行開始日:2010年6月18日

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【発行元】

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〒105-0002 東京都港区愛宕1-3-2-1401
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