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JTCOメルマガ『風物使』

2015年04月08日 配信
「神木の山桜」~ 季節の使い・JTCO『風物使』春分・清明号

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 「神木の山桜」~ 季節の使い・JTCO『風物使』春分・清明号
    vol.79 2015年4月8日発行(旧暦 2月20日・如月)

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 いている個人/団体/法人様にお送りしています。
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拝啓
気温が急変して寒さがぶり返している今日この頃ですが、みなさまは体調など
崩していらっしゃらないでしょうか。都内では先週桜が見頃を迎え、お花見に
行かれた方も多いと思います。桜を愛でる日本人の心は、いつの時代でも変わ
らないものですね。


+‥‥+ 2015年春分・清明号 目次 +‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+

 ・今号のテーマ………   【植物】信仰の証:山桜       
 ・季節の行事…………   桜祭神幸祭 [京都市北区]
 ・和遊苑 おすすめの一品 【姫革・白なめし革】キーケース
 ・JTCOからのお知らせ   カラミーショップ大賞投票のお願い
 ・編集後記


,:* 今 号 の テ ー マ ━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥…

【植物】信仰の証:山桜 

あしひきの 山桜花 日並(けなら)べて かく咲きたらば はだ恋ひめやも
(山部赤人『万葉集』巻8-1425)

(訳:山桜が何日もこのように満開に咲き続けてくれるのであれば、こんなに
も恋しくは思わなかったでしょうに。)

山桜は、古くから日本に生息している植物で、茨城県土浦市の霞ケ浦の発掘調
査では、ナウマンゾウが生息していた約4万年前の旧石器時代(ヴィルム氷期
の亜間氷期)にヤマザクラが茨城県花室川流域に見られたと報告されています。
(*1)

ヤマザクラは、バラ科の落葉高木で、関東地方以西の山野に自生しています。
別名シロヤマザクラともよばれ、樹齢1000年になる木もあります。葉と花が同
時期に咲くのが特徴で、三月に入ると、株によって黄緑色、緑色、褐色、赤紫
色など微妙に色合いの異なる若葉が咲きます。花も白色のほか濃淡に差のある
紅色があります。(*2)

山桜といえば、奈良県吉野町の吉野山が古くから桜の名所として全国に知れ渡
っています。
吉野の桜の由来は、修験道の開祖役行者(えんのぎょうじゃ)が、修行によっ
て日本独自の仏である金剛蔵王権現を祈りだした時、その姿をヤマザクラの木
で刻みお祀りしたことが始まりと伝えられています。それ以来、蔵王権現や役
行者に対する信仰の証として、信者たちによって献木として植え続けられ、現
在の花の吉野ができたと云われています。その数は、現在3万本もといわれ、
そのほとんどがシロヤマザクラなのだそうです。約50haの急峻な山あいをヤマ
ザクラが埋め尽くす美しさは圧巻で、日本一の桜の名所ともいわれています。
(*3)

吉野山は、平安時代に編纂された古今和歌集では、桜の名所として紀貫之や紀
友則など多くの歌人によって詠われました。その後、西行法師や松尾芭蕉とい
った数多くの文人墨客も吉野に足を運び、多くの歌を残しております。安土桃
山時代には、豊臣秀吉が5000人の家来を伴い、盛大な花見が行われたと伝えら
れています。

み吉野の 山辺に咲ける桜花 雪かとのみぞ あやまたれける
(紀友則『古今和歌集』巻1-60)

(訳:吉野の山を覆うように一面に咲く桜は、雪かと見間違うほど白く美しく
咲き誇っているよ。)


吉野山 花の散りにし このもとに とめし心は われを待つらむ 
(西行)

(訳:吉野の桜は散ってしまったが、花に留めし我が心は 来年も待ってくれ
るだろうか)


とし月を 心にかけし 吉野山 花の盛りを 今日見つるかな
(豊臣秀吉)

(訳:戦乱の世を経て、やっと私も吉野山で念願の花見をすることができた。
たいそう感慨深い。)

現在、桜といえばソメイヨシノの品種を思い浮かべる方は多いとは思いますが、
この品種は、伊豆の大島桜と江戸彼岸桜が天然交配してうまれた変種とのこと
です。この変種を、江戸末期に江戸の染井村(現在の豊島区駒込)の植木職人
が、吉野山の桜のように美しいということで、「吉野桜」と名付けて園芸品種
として売り出したのがはじまりです。明治には同品種が吉野と染井村の名前を
あわせた「ソメイヨシノ(染井吉野)」という名で売り出され、全国に広まっ
たと言われています。(*4)

江戸時代には、山桜の樹皮を使った樺細工(桜皮細工)が秋田県の角館に受け継
がれ、その技術が脈々と育まれてきました。桜皮使用の工芸品は、正倉院の御
物にも見受けられ、万葉集や源氏物語でもその美しさが賞賛されています。古
くは、筆弓や刀の鞘などにも使用されてきたのだそうです。現在では、防湿・
防乾・抗菌性に優れているとのことから、喫煙具や茶入れ、また文庫などにも
重宝されています。(*5)

現在では桜といえば、花見を思い浮かべますが、古くはご神木として信仰の対
象として崇められてきました。桜を見て神々しく感じるのは、その名残がある
からかもしれません。また、桜といえば私たちがよく見るのは園芸品種として
売り出されているソメイヨシノですが、古くから日本に生息し、日本人の生活
に寄り添ってきた山桜を愛で歴史に思いを馳せるのも良いのではないかと思い
ます。

<参考文献>
*1 科学研究費助成事業データベース, 科学研究費助成事業(科学研究費補助
金)研究成果報告書,
https://kaken.nii.ac.jp/pdf/2011/seika/C-19/62501/21242030seika.pdf
*2川原勝征. タチバナ. 万葉集の植物たち, 1版. 鹿児島, 南方新社, 2008,
p.28-29. (ISBN 978-4-86124-134-5)
*3 吉野町, 吉野の歴史と文化,
http://www.town.yoshino.nara.jp/kanko-event/meisho-kanko/rekishi-bunka/
*4 トランスペース研究所, (29) 山桜を愛でる(ソメイヨシノ全盛の陰で),
http://transpace.jp/hitu/sakura/
*5 JTCO 日本伝統文化振興機構, 伝統工芸品 樺細工,
http://www.jtco.or.jp/kougeihinkan/?act=detail&id=115&p=5&c=4


,:* 季 節 の 行 事 ━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥……

桜祭神幸祭
[京都市北区] (4月10日・金曜日)

桜花祭の起源は、花山天皇が後胤繁栄(こういんはんえい)を祈るため、平野神社
へ行幸、臨時の勅祭を行われたことが起源と言われています。
毎年4月10日に行われ、午前10時より桜花祭、午前11時に花山天皇陵に参拝し、午
前12時に神幸列発輿祭が斎行され、午後1時に約200名の時代行列が氏子地域を
巡行します。

平野神社「桜花祭」
http://www.hiranojinja.com/home/gaiyo/nentyugyoji/okasai
※PCサイト


,:* 和遊苑 おすすめの一品 ━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥

新しいキーケースで気分も一新!

【姫革・白なめし革】キーケース
http://wayouen.jp/?mode=cate&cbid=1544548&csid=0

新年度が始まり、早一週間が経ちました。新入生や新社会人の皆様は学校や会
社に少しずつ慣れてきた頃ではないでしょうか。和遊苑では、名刺入れととも
にキーケースをご要望いただくことが増えてまいりました。キーケースを変え
て、新生活に彩を添えてみませんか?このキーケースなら4つの鍵までしっか
りホールドするので、どんな時でもスマートに取り出せます。就職や入学のお
祝いにも喜ばれる事、間違いありません。


,:* JTCOからのお知らせ ━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥……

カラミーショップ大賞投票のお願い

当機構のオンラインショップ和遊苑が、カラミーショップ大賞の一次審査を通
過し、この度ノミネートしていただく運びとなりました。

二次審査につきましては、一般の投票数より大賞や各賞が決まるとのことです。
つきましては、大変恐縮ではございますが、1日1回の下記サイトへの投票をご
協力のほど、よろしくお願いいたします。

投票URL: https://netshopmatsuri.jp/entries/758
※期間は、4月2日~4月17日まで。1日1回投票可。
※ツイッターへの投稿も可能です。

皆様へのお声掛け、並びにご協力のほど、何卒宜しくお願い申し上げます。


,:* 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥……

『風物使』第79号(2015年春分・清明号)を最後までお読みくださったみなさ
ま、誠にありがとうございました。

今号は、配信に大変お待たせいたしまして、申し訳ございませんでした。春の
陽気に包まれたと思いましたら一転、雪が降る地域もあるなど気温の変化に気
を付けなくてはいけないですね。関東の桜はこの雨で残念ながら散ってしまう
と思いますが、桜前線はいよいよ東北に達しているようです。
今号でご紹介させていただきました吉野山の山桜は満開となっており、今が一
番の見頃です。山下から山上へ順に開花してゆくため、長く見頃が楽しめ、山
上の奥千本は、来週下旬に満開を迎えるとのことです。機会がありましたら、
古来からの桜をご覧になってください。

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【季節の使い・JTCO『風物使』】

発 行 日:月2回発行(二十四節気ごと)
発行開始日:2010年6月18日

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【発行元】

特定非営利活動法人 日本伝統文化振興機構(JTCO)
〒105-0002 東京都港区愛宕1-3-2-1401
TEL/FAX: 03-3431-5030
Webサイト: http://www.jtco.or.jp/
編集責任者: 小坂 典子

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