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JTCOメルマガ『風物使』

2013年03月06日 配信
「人形が邪気祓う」~ 季節の使い・JTCO『風物使』啓蟄号

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 「人形が邪気祓う」~ 季節の使い・JTCO『風物使』啓蟄号
    vol.53 2013年03月06日発行(旧暦 1月25日・睦月)

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拝啓
新暦のひな祭りも過ぎ、北国から豪雪のニュースも届く中、南からは少しず
つ春めいた日も増えてきています。春ものの衣料を準備して、春本番を心待
ちにしましょう。


+‥‥+ 2013年啓蟄号 目次 +‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+

 ・今号のテーマ……… 芸術へと昇華した身代わり『人形』
 ・季節の行事………… 阿蘇神社の火振り神事 [熊本県阿蘇市]
 ・JTCOからのお知らせ 土佐和紙レターセットがお求め安くなりました
 ・編集後記


,:* 今 号 の テ ー マ ━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥…


【行事】芸術へと昇華した身代わり『人形』

「知らざりし大海の原に流れきて ひとかたにやはものは悲しき」
(紫式部『源氏物語』巻12「須磨」)

(訳:人形(ひとかた)のように 見知らぬ大海原に流れてきて、ひとかた
ならず悲しい思いをしているわが身であるよ。)

まだ梅の時期で桃の開花には少し時間がありますが、今年も新暦の桃の節句
を迎えました。旧暦の3月3日は新暦の4月上旬ですので、あと1ヶ月ほど、各
地でお雛さまにちなんだイベントが開催されていることと思います。

ひな人形、市松人形、五月人形など、私たち日本人は生まれたときから煌び
やかなお人形に囲まれて暮らして来ていますが、このような人形文化を形成
する国は、東アジアでは日本を置いてないのだそうです。お隣の中国や韓国
ではひな祭りに相当するお祭りはありませんし、韓国では文明開化以前はむ
しろ子どもがお人形遊びをするのはタブーだったそうです。

世界の多くの原始宗教では、人形が魔除けや呪術の対象として利用されて来
ました。日本の縄文時代の土偶はほぼ100パーセント、また他の文化でも古
代の人形の多くが女体を模ったもので、地母神として子孫繁栄や豊作を願っ
て祭祀に利用されたものだったと考えられています。日本の土偶はゴミ捨て
場とされるところから故意に壊したり、焚き上げたものが見つかっており、
土偶が悪魔祓いの対象として利用されていたことが考えられます。

日本では、古墳時代になると埴輪(はにわ)が作られるようになります。埴
輪が作られる以前は、貴人が亡くなるとその従者を陵(みささぎ)の周りに
生き埋めにする殉死の風習がありました。生き埋めにされた人々の泣き声が
聞くに堪えないので、見かねた野見宿禰(のみのすくね)が天皇に進言し、
人々の身代わりとして人型の埴輪を捧げるようになったということです。

人形は、古くは「ひとかた」「かたしろ」と呼ばれ、草木で人を模ったもの
で体を撫でて身の穢れや禍を移し取らせ、川や海に流しました。冒頭の歌は
源氏が須磨に流されていたころ、上巳の節句(3月3日)に行った人形流しの
ときに詠んだものです。

上巳の節句は中国に起源があり、この日に行われる水辺で穢れを清める「曲
水の宴」という行事が秦代の中国で始まりました。この行事は杯をゆるやか
な流水に浮かべて杯が自分の前を通り過ぎる前に歌を詠み、詠めなければそ
の杯の酒を飲むというというもので、5世紀には日本でも宮中の行事として
行われていたことが『日本書記』に記されています。水に穢れを流すという
この行事が人形と結びついて、ひな祭りの起源になったとされています。

子どもの身代わりとしては、上流貴族の間では天児(あまがつ)、庶民の間
では這子(ほうこ)という人形が作られていました。これらは子どもの枕元
に置いて病気や災厄を移しとらせ、海や川に流したり、焚き上げたりして
お清めとしました。

このような人形は厄払いとしての役目だけではなく、しだいに子どもの玩具
としての役割も持つようになっていったようです。『源氏物語』では、天児
に関する記述とともに、「ひいな遊び」に関するくだりがいくつも見られ、
日本ではこの時期までには人形が玩具としての地位を確立していたことがわ
かります。

ひな人形が現代のように部屋に飾るための観賞用に作られるようになったの
は室町時代からと言われています。江戸時代には、嫁入りの道中の禍いから
守ってもらうために、娘が人形を抱いて輿に乗ることが慣わしとなり、武家
や公家にも広まってひな人形は嫁入り道具としてしだいに高級化していきま
した。

私たち日本人の生活になじみの深い美しい人形たちが、同じ起源を持ちなが
ら東アジアではユニークな存在として発展していったことは意外でしたね。
お人形本来の意味を考えつつ、美術工芸品としてこれからも楽しんで行きた
いものです。


,:* 季 節 の 行 事 ━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥……

阿蘇神社の火振り神事
[熊本県阿蘇市](3月中旬 ※干支によって日程が変わります)

神様の結婚式を祝う神事で、姫神とされる樫の木のご神体が境内に到着する
と、人々は茅のたいまつを振り回し、道を明るく照らしてお迎えします。田
植えの前に神々が結婚することにより、その年の豊作を祈願するとともに、
無病息災を願う神事です。
一般の方も参加できるようですので、詳しくは阿蘇神社にお問い合わせくだ
さい。

阿蘇阿蘇!ドットコム
http://www.aso-aso.com/006event/hihuri/

YouTube動画
http://youtu.be/JHZsSMZ0tL8


,:* JTCOからのお知らせ ━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥……

土佐和紙レターセットのキャンペーン価格が常時適用!

3/1よりこの1年間季節ごとに適用してまいりました土佐和紙レターセットの
キャンペーン価格を常時適用できることになりました。暑い夏にあられ模様
で涼しさを届けたい、という場合にもぜひご利用ください!

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,:* 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥……

『風物使』第53号(2013年啓蟄号)を最後までお読みくださったみなさま、
誠にありがとうございました。

本年は2月がばたばたと忙しく、3月3日までにお雛さまは出さずじまいでし
たが、本来の桃の節句はこれからなので、これからお雛さまを出して一緒に
桃の花の季節を迎えようかと思っています。

世間が本来の季節に合わせず新暦をベースに動いているのでなんだか時期外
れな気もしますが、1872年の新暦導入から140年が経ちますので、年中行事
を単なるイベントとしてではなく、本来の意味をじっくりと味わって行うこ
とも必要な時期になってきているのではないかと思う今日この頃です。


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【季節の使い・JTCO『風物使』】

発 行 日:月2回発行(二十四節気ごと)
発行開始日:2010年6月18日

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