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JTCOメルマガ『風物使』

2012年10月16日 配信
「秋山に栗笑う」~ 季節の使い・JTCO『風物使』寒露号

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  「秋山に栗笑う」~ 季節の使い・JTCO『風物使』寒露号
    vol.46 2012年10月16日発行(旧暦 09月02日・長月)

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拝啓
空にたなびくうろこ雲が秋本番を告げる今日この頃、皆さまいかがお過ごし
でしょうか。季節の変わり目で体調も崩しやすくなりますので、しっかりと
栄養を採ってこれからの寒い季節に備えましょう。


+‥‥+ 2012年寒露号 目次 +‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+

 ・今号のテーマ……… 勝ちにつながる果実:『クリ』
 ・季節の行事………… 新居浜太鼓祭り [愛媛県新居浜市]
 ・JTCOからのお知らせ 新規追加・全国の伝統文化・伝統工芸
 ・編集後記


,:* 今 号 の テ ー マ ━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥…


【食物】勝ちにつながる果実:『クリ』

「瓜食(は)めば 子ども思ほゆ 栗食(は)めば まして偲(しの)はゆ」
(山上憶良『万葉集』巻5-802)

(訳:瓜を食べれば子どもを思い出し、栗を食べればまして子どもを愛しく
思い出す。)

秋も徐々に深まり、収穫物をおいしくいただける季節になりました。近くに
クリの木のあるお宅では、イガグリからはじけたクリの収穫に忙しい季節か
もしれません。ほっこりと甘いクリは、寒くなり始める今の季節の食卓にほ
んのりとした幸せを与えてくれるものですね。冒頭の歌からは、万葉の時代
にもクリがウリと並んで子どもの大好物であったことがうかがい知れます。

日本原産のクリは、人々と日本の歴史とともに歩んできたと言っても過言で
はありません。9千年前の縄文遺跡からは炭化したクリが見つかっており、
このころからクリを採取して食用にしていたことがわかります。青森県にあ
る5千年前の三内丸山遺跡からは、栽培種と考えられる野生種よりも大ぶり
のクリの果実や、祭祀用と考えられる建物に使用されたクリ材、燃料用に使
われたクリの薪が見つかっており、このころにはクリの木が人々の手によっ
て植林され、利用されていたことが推測されます。東北地方だけでなく、日
本海側の北陸地方には縄文晩期の遺跡からクリ材でできたこの地方特有の
「ウッドサークル」が発掘されており、用途は不明なものの、クリの木が神
聖視され、何らかの祭祀に利用されていた可能性が指摘されています。

クリは栄養的にも優れた食品で、エネルギー源となるでんぷん質のほかに、
ビタミンBやビタミンC、カリウムやカルシウム、マグネシウムなどのミネラ
ルが豊富です。漢方ではクリは温性の食品で精力を養い、腸や足腰を強くし、
血液の流れを良くするとされています。朝廷もその栄養や効能に注目したと
思われ、『日本書紀』によれば、持統天皇の7世紀に国家がクリの栽培を奨
励していたとあります。奈良・平安時代に菓子といえば木の実か果実のこと
でしたが、クリはその中でも最高級のものとされていました。もっとも古い
栽培地とされているのは、いまでもクリの産地として有名な京都の丹波地方
で、仏教の伝来(538年)とともに大陸から接木の技術が伝えられたことで
大粒で甘みの強いクリが生産されるようになり、朝廷への献上品としても珍
重されました。

平安時代の法典『延喜式』(927年)には、乾燥させて皮をむいた「搗栗子
(かちぐり」、蒸して粉にした「平栗子(ひらくり)」が保存食として記さ
れています。こうしておけば、秋に収穫したクリを年中いつでもいただくこ
とができるというわけです。戦国時代にはそのの栄養価だけでなく「勝ち」
ということばにかけて武将たちの鋭気を養う食品として重用されました。安
土桃山時代には茶会の菓子として焼き栗や水栗が供されるようになり、江戸
時代に入るときな粉をまぶした「安倍川餅」、あんこで覆った「姥(うば
が)餅」と並ぶ東海道の名物として、栗粉をまぶした「栗の粉餅」が旅人た
ちの人気を博しました。


「栗も笑み をかしかるらむと思ふにも いでやゆかしや秋の山里」
(建礼門院右京大夫『家集』180)

(訳:クリも笑ってはじけ可笑しそうだと思うにつけ、私も秋の山里に行っ
てみたくなる。)

旧暦の9月13日(今年は10月27日)は「栗名月」とも呼ばれる十三夜です。
熟したクリが笑ってはじける秋の夜、栄養たっぷりでやさしい甘さの栗をお
供えにして、お月さまを眺めてみるのもいいですね。


,:* 季 節 の 行 事 ━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥……


新居浜太鼓祭り
[愛媛県新浜市](10月16~18日)

新居浜太鼓まつりは、徳島の阿波踊り、高知のよさこい踊りとともに四国三
大まつりの1つです。金糸で刺繍された龍や大きな房で飾られた約2トンに
もなる太鼓台が特徴で、これを数十人から百人近いかきてで担ぎます。

新居浜太鼓祭り公式ページ
http://www.city.niihama.lg.jp/kanko/taiko/


,:* JTCOからのお知らせ ━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥……


新規追加・全国の伝統文化・伝統工芸

前号から以下の伝統文化・伝統工芸が追加されました。一般の方でも参加で
きるお祭りなどもありますので、ぜひご覧になってみてください。


小田原漆器
http://www.jtco.or.jp/japanese-crafts/?act=detail&id=191&p=14&c=17

唐桟織
http://www.jtco.or.jp/japanese-crafts/?act=detail&id=184&p=12&c=16

きみがらスリッパ
http://www.jtco.or.jp/japanese-crafts/?act=detail&id=185&p=2&c=15

横浜スカーフ
http://www.jtco.or.jp/japanese-crafts/?act=detail&id=190&p=14&c=14

大日堂舞楽
http://www.jtco.or.jp/japanese-culture/?act=detail&id=61&p=0&c=19

麒麟獅子舞
http://www.jtco.or.jp/japanese-culture/?act=detail&id=58&p=0&c=19

アイヌ古式舞踊
http://www.jtco.or.jp/japanese-culture/?act=detail&id=57&p=0&c=19


,:* 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥……

『風物使』第46号(2012年寒露号)を最後までお読みくださったみなさま、
誠にありがとうございました。

現代ではクリは主食というよりもお菓子に近い食べ物として捉えられていま
すが、かつては米の不作に備えて農村ではクリの木が植えられていたところ
もあったそうです。鬼皮や渋皮の処理は確かに大変ですが、お菓子としての
利用だけでなく、昔のように年間を通じた栄養源として、保存食として蓄え
ておく文化が復活してもよいのになと思いました。

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【季節の使い・JTCO『風物使』】

発 行 日:月2回発行(二十四節気ごと)
発行開始日:2010年6月18日

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