NPO法人日本伝統文化振興機構は、日本の伝統文化の継承・創造・発展のための活動を行っております。

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団扇

2011/05/30
団扇

先日、日本橋で400年前から団扇の商売をしている「伊場仙さん」のお店を訪ねました。話に聞くところによると、代々三河で徳川家の出入りの商人で、徳川家康が江戸城に入る時に御用商人として日本橋にお店を構えたのが始まりということでした。

団扇といいますと昔の家には必ずあったものです。夏の暑いときに今のようにエアコンや扇風機がないのですから、涼をとるのは団扇でした。また、竈や七輪、炉辺での火起しなどにはなくてなならないものでした。冬は炬燵の炭火や練炭などに火力をつけるのも団扇が活躍したものです。このような火起しの道具として団扇は家庭にはなくてはならない必需品だったのです。

その昔、団扇はご飯を冷ますのにもよく使われたようですし、熱いご飯をそのまま弁当に詰めると痛みやすいので、団扇で扇いで冷ましてから蓋をしたようです。これも生活の知恵なんでしょうね。団扇はわざわざ買わなくても、魚屋さんや商店で買い物をするとくれたものです。ノベルティとでも言いましょうか、暦と団扇はよく貰ったものでした・・・今はすっかり姿を消してしまいました。

団扇は中国から伝わってきたものですが、何時ごろ伝わったかは定かでないようです。中国では貴人や女性が涼をとったり、虫や風塵をよけたりするもののようでした。日本では平安時代までは団扇でしたが、この頃から扇子が発達して団扇は後退したようです。台所道具として使われるようになったのは江戸時代から庶民生活のなかで使われるようになり、庶民の生活向上に一役買ったようです。

団扇の素材は、紙、絹、網代、藺草、油紙などさまざまなものが使われていたようです。また紋様も花鳥風月、役者、浮世絵、大正から昭和にかけては女優が人気だったとか・・・・

団扇に「渋団扇」というのがあって、これは香川県の丸亀で作られた団扇で、角張った団扇で平たい骨の芯に反古紙を張ったものでその上に柿渋を引いたものがものです。柿渋の臭いがする事から「渋団扇」といわれたようです。

先日お伺いした「伊場仙さん」も今は団扇はお土産品として売れているようですが、実用はやはり「扇子」のようです。
今年の夏は節電でエアコン温度も28℃とか・・・ビルの中での温度は30℃を越すのでは言われております。高層ビルのオフィスで団扇が活躍するのでは・・・参考資料「台所図鑑」OIKAWA


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